ToxBooster とは?

「肌のエイジング」と聞いて、まず何が思い浮かびますか? おそらく、多くの方が真っ先に思い浮かべるのは 小ジワやシワ でしょう。ほとんどの人は、顔や首のシワを“老け見え”のサインとして意識しています。ですが、実は シミ・色ムラ日焼けダメージたるみくすみ も、見た目年齢をぐっと引き上げてしまう要因なのです。

Botox®、Dysport®、Jeuveau®、Xeomin® といったニューロトキシン注入(ボトックス注射など)は、目元・額・眉間にできる小ジワやシワに対して、素晴らしい効果を発揮することが知られています。でも、“顔全体の肌”に関してはどうでしょう? そこで登場するのが「コンビネーショントリートメント」です。これは、複数の施術(注入・レーザー・ピーリング・スキンケアなど)を同時期に組み合わせて行うことで、アンチエイジング効果を一気に引き出していくという考え方です。「何度も別々に通う時間なんてない」という忙しい方にこそぴったりのアプローチです。

コンビネーション治療は、シワ、肌の質感、シミ・色ムラ、日焼けダメージ、たるみといった複数のエイジングサインを、短期間でより大きく改善したいときに人気の高い選択肢です。特に、スキン・オブ・カラー(色素の多い肌)のエイジングケアとしても注目されています。つまり「今すぐ結果が欲しい」という人にとって、コンビネーション治療は一気に選択肢を広げてくれる存在なのです。


コンビネーション治療にはどんな組み合わせがあるの?

一言でいうと、「無限」です。コンビネーション治療は一人ひとりの肌悩みに合わせてオーダーメイドで組み立てられ、既往歴、顔の骨格、肌タイプ、肌色、肌の反応性など、さまざまな要素が考慮されます。例えば、よく行われる組み合わせとしては、ニューロトキシン注射(Botox など)+ノンアブレイティブレーザー(Aerolase® など)、ニューロトキシン注射+ケミカルピーリング(VI Peel® など)、マイクロニードリング+VI Peel、あるいは複数のレーザーを組み合わせて、リサーフェシング+タイトニングのように異なる悩みに同時アプローチするケースなどがあります。これらは代表的な組み合わせですが、その中でも特に「すべてのエイジングサイン」を一度に狙えるトリートメントとして注目されているのが、ToxBooster トリートメントです。


ToxBooster トリートメントとは?

とてもシンプルに説明すると、ToxBooster トリートメントとは、VI Peel(ケミカルピーリング)を行ったあとにニューロトキシン注射(Botox など)を行うコンビネーション施術です。この効果的な組み合わせは、患者側のニーズの高まりに加え、単独の施術では得られない“ワンランク上のアンチエイジング結果”を提供するために、ますます多くの皮膚科・美容医療クリニックで採用されるようになっています。

VI Peel の開発元であり、メディカルエステティクス分野のパイオニアでもある Vitality Institute は、このコンビネーショントリートメントを通して、シワ、シミ・色ムラ、たるみ、トーンのムラといったあらゆるエイジングサインをより効率良く、同時にターゲットできるように設計しました。


その前に:VI Peel ってどんなピーリング?

VI Peel は、トリクロロ酢酸(TCA)、サリチル酸、レチノイン酸(Retinoic Acid)といった複数の強力な酸を組み合わせた「コレクティブ(修正・治療目的)ケミカルピーリング」です。これらの酸が、集中的な角質除去を通して、皮膚の複数層に働きかけます。あらゆる肌タイプ・肌色に適しており、色ムラ・色素沈着、静的なシワ、たるみ、乾燥やニキビ跡由来のごわつき・ザラつきの改善などを目的に処方されることが多い治療です。


Botox(ニューロトキシン注射)とは?
Botox はボツリヌス毒素(Botulinum Toxin)の商標名です。これは、筋肉の収縮を一時的に止めたり、筋肉に収縮指令を送る神経シグナルをブロックすることで、筋肉の動きを抑制します。筋肉がリラックスすると、その上に刻まれていたシワの深さや目立ち方が軽減されます。


最強コンビ:VI Peel × ニューロトキシン注射

VI Peel と Botox は別々に行うこともできますが、実のところ、あえて分ける必要はほとんどありません。なぜなら、両方を組み合わせることで互いの効果を高め合う「相乗効果」が期待できるからです。先ほども触れたように、VI Peel と Botox のどちらも「シワ」にアプローチしますが、ではなぜ両方必要なのでしょうか? シワをもう少し詳しく見てみましょう。ニューロトキシン注射(Botox など)は、表情の動きによって生じるシワ=動的シワ(ダイナミックリンクル) だけを直接的にターゲットにします。一方で、静的シワ(スタティックリンクル)――重力、コラーゲンや脂肪の減少、長年のダメージ蓄積など、外的・構造的な要因によって生じるシワ――には直接作用しません。そこで活躍するのが VI Peel です。VI Peel は、ダイナミックなシワの改善効果を底上げするだけでなく、これらの「静的シワ」にも働きかけることができ、さらに日焼けダメージ、シミ、たるみ、肌理の粗さなど、ボトックス単独ではカバーしきれないエイジングサインも同時にケアしてくれます。

VI Peel と Botox のコンビネーションは、臨床的に証明された効果に加えて、コストパフォーマンスの面でも「二重丸」です。多くのクリニックでは、コンビネーション治療の予約で割引や特典を設けていることがありますし、一度の来院で二つの施術を終えられるため、時間の節約にもなります。VI Peel を Botox の予約に追加しても、施術時間が 10〜15 分ほど延びるだけで、多くの場合 30 分以内にクリニックを後にすることができます。さらにメリットを挙げるなら、注射による痛みや不快感が心配な方にとって、先に行う VI Peel の成分に含まれるフェノールが“軽い麻酔効果”をもたらし、痛みの感じ方を和らげ、出血も最小限に抑えてくれるという点です。また、VI Peel は抗菌性も持つため、その後に行う注射部位をよりクリーンな状態に保つことにもつながります。


ToxBooster トリートメントの安全性・有効性は、すでに臨床的に実証済み!

Vitality Institute は最近、VI Peel と Botox 注射を同日に組み合わせる「ToxBooster トリートメント」の安全性と有効性を検証するための臨床試験を実施しました。ToxBooster Treatment とも呼ばれるこの組み合わせは、顔の 3 つのレイヤーに存在するエイジングサインへ同時にアプローチできることが示されました。具体的には、筋肉表皮(エピダーマis)真皮(ダーマis) の 3 層です。

  • トキシン注射:顔の 筋肉 に注入することで、表情ジワ(動的シワ)を改善
  • VI Peel:シミ・色ムラ、ザラつき、ハリ・弾力低下を軽減し、表皮真皮 まで作用(いわゆる“コレクティブピーリング”)。さらに、古い角質を取り除きコラーゲン生成を促すことで、静的シワもなめらかに整えていきます。

加えて、この臨床試験の参加者のうち 69% は「スキン・オブ・カラー(色素の多い肌)」であり、多様な民族背景を持つ被験者が含まれていました。このことは、ToxBooster トリートメントが全 Fitzpatrick タイプ(全てのフォトタイプ)において安全かつ有効であることを示しています。


ToxBooster トリートメント臨床試験の結果

Vitality Institute Medical Products のスポンサーにより実施され、Dr. Wendy Roberts(MD, FAAD)と Nancy Miller(RN)が監修したこの臨床試験では、VI Peel と Botox(ニューロトキシン注入)の同日コンビネーション治療における相乗効果と安全性を評価しました。その結果、参加者は次のような改善を報告しています:

  • 100% が、わずか 7 日で「肌がなめらかになった」と実感
  • 100% が、7 日後に「肌がよりツヤ・輝きを増した」と回答
  • 100% が、7 日後に「肌の見た目と手触りが良くなった」と報告
  • 93% が、Botox 単独に比べて「7 日後に小ジワ・シワが減った」と回答*
  • 93% が、Botox 単独に比べて「7 日後に肌がより健康的で若々しく見える」と回答*
  • 100% が、30 日後には Botox 単独よりもさらに肌状態が改善したと回答*

* Botox 治療経験のある被験者のみを対象とした比較

ToxBooster トリートメントを受けてみたい! そのときの流れは?

  • 施術では、必ず最初に VI Peel を行い、その後でニューロトキシン注射を行います。
  • ドクターや施術者が、専用の洗浄剤・脱脂剤を使って肌表面をクレンジングし、VI Peel を行う準備をします。
  • VI Peel は 4〜6 層に分けて塗布され、その都度肌の状態をチェックしながらレイヤー数を調整します。
  • その後、ドクターまたは施術者が、あらかじめ相談した部位にニューロトキシン注射を行います。
  • VI Peel で使用したガーゼを残しておき、注射部位に軽くタッピングして有効成分をさらに活かす、といった工夫がされることもあります。
  • 最後に、施術後のホームケア方法について、具体的なアフターケアの指示が渡されます。

術後の指示内容はクリニックによって多少異なりますが、どの VI Peel 体験でも必ず「アフターケアキット」が付属します。キットには、細胞の入れ替わりと軽い角質ケアをさらに促すポストピールトワレット、保湿と赤み・刺激を抑えるための Post-Treatment Repair Cream、そして回復中の肌を紫外線から守る VI Derm SPF 50 が含まれています。また、多くの場合「高温の環境(サウナ・長風呂など)」「激しい運動」「他の強いピーリングや酸の追加」「スクラブなどの物理的なピーリング」「かさぶたや皮をむく行為」などは避けるよう指導されます。


不安なことや質問があれば、必ず担当の医師・医療従事者に相談してください。

本気で肌を変えたい。ToxBooster を受けられる場所は?

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本記事の参考情報:

Mayo Clinic 公式サイト, Patient Care & Health Information

U.S. National Library of Medicine 公式サイト